先週のKOSPIを押し下げた「中東発の原油急騰」が、わずか一日で流れを変えました。米国とイランが約2週間続いた武力衝突を止め、水面下の交渉に入ったとの報道を受けて国際原油価格が急落し、ホルムズ海峡封鎖への不安も急速に和らぎました。27日のKOSPIは0.97%上昇し、6,755の水準へ反発しました。いまや市場の目は、韓国時間30日未明に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果へと移りつつあります。🛢️

要点まとめ (TL;DR)

  • 米・イランの緊張緩和報道で国際原油価格が急落(ブレント90ドル前後・WTIは80ドル台)、中東リスクが後退。
  • 27日のKOSPIは6,755.75(+0.97%)、KOSDAQは764.86(+2.22%)へ反発。外国人の売り越しを個人・機関が下支え。
  • 今週最大の変数は30日未明のFOMC(据え置きが有力)と、ビッグテック・半導体の第2四半期決算ラッシュ。

🛢️ なぜ原油は一日で急落したのか

要点は、中東の地政学リスクが一歩後退したことにあります。米国とイランが約2週間続いた武力衝突を止め、水面下の交渉に入ったとの報道が伝わり、ホルムズ海峡が封鎖されて原油供給が途絶えるとの不安が和らぎました。

イラン国営放送は、両国が了解覚書(MOU)の形をとる非公式な交渉草案を協議中だと伝えました。草案には、米国がイラン近辺の軍事展開を縮小し、海上封鎖を緩和する内容が盛り込まれているとされます。

価格の動きを見ると、ブレント原油は今月、中東の緊張が高まる中で一時1バレル100ドルを超えましたが、27日(現地時間)には90ドル前後まで押し戻されました。米国産WTIも7〜8%ほど急落し、80ドル台へ下げています。ただし具体的な終値は受渡月や集計時点によって出所ごとに差があり(例:8月渡しのWTIが82ドル台、期近が88ドル台など)、正確な数値は確認が必要です。方向と原因、すなわち「米・イランの緊張緩和による急落」だけは、複数の出所で共通して確認できます。

原油安はインフレ圧力を下げるという点で意味が大きいものです。先週の原油急騰が物価再燃への懸念からリスク資産を押し下げていただけに、今回の巻き戻しは逆方向の安心材料として働きました。

📈 韓国株はどう反応したか

27日の韓国株は、中東リスクの緩和を追い風に反発しました。KOSPIは前営業日より65.13ポイント(0.97%)高い6,755.75、KOSDAQは16.64ポイント(2.22%)高い764.86で取引を終えました。

需給はまちまちでした。外国人が有価証券市場でおよそ2兆9,039億ウォンを売り越した一方、個人が約1兆9,800億ウォン、機関が約8,626億ウォンを買い越し、指数の下落を食い止めました。

ウォン・ドル相場はソウル外国為替市場で、前営業日より1.9ウォン高い1,468.5ウォンで日中取引を終えました。足元では1,460〜1,480ウォン台の流れが続いています。

🌃 ゆうべのニューヨーク市場は

米国株も原油安を支えに、おおむね底堅い動きでした。ダウ工業株30種平均は0.5%ほど上昇し、5万2,000前後で史上最高値水準に迫りました。一方でS&P500は小幅高にとどまり、ナスダック指数は半導体・人工知能(AI)関連株の軟調で0.2%ほど下げました。

業種別では、原油安の恩恵が期待される不動産・生活必需品株が強かった半面、エネルギー・テクノロジー株は軟調でした。ビッグテックによる大規模なAI設備投資(キャペックス)への警戒感が続き、半導体株が指数の重しとなりました。指数の水準は出所ごとにわずかに異なるため、流れを中心に読むほうが安全です。

🏦 今週最大の変数、FOMCとビッグテック決算

今週の市場の方向を左右する最大のイベントはFOMCです。米連邦準備制度(FRB)は現地時間7月28〜29日に金融政策会合を開き、韓国時間30日未明に政策金利を発表します。現在の政策金利は年3.50〜3.75%で、市場は今回の会合での据え置きを有力視しています。ただし今回の会合には経済見通し(SEP)が含まれないため、声明文の文言と記者会見で、今後の金利経路に関する示唆が出るかどうかが注目点です。

決算イベントも立て込んでいます。今週は米国の大手テック企業が第2四半期決算を相次いで発表し、韓国でも半導体企業の第2四半期決算が予定されています。AI投資の拡大が実際の業績と設備投資計画でどこまで裏付けられるかが、足元で続く「AIバブルかスーパーサイクルか」の論争の分かれ目となる見通しです。

🧭 総評:リスクが一つ後退した先に、次の試金石はFOMC

今回の流れは「地政学リスクが一つ後退した一日」とまとめられます。先週の市場を押し下げた中東発の原油急騰が米・イランの緊張緩和で巻き戻され、内外の株式市場が安心感から反発しました。原油安がインフレ負担を和らげる点も追い風です。

もっとも、心に留めておくべき点もはっきりしています。まず、米・イランの交渉はまだ非公式な草案の段階であり、状況が再び反転する可能性は否定しきれません。加えて、30日未明のFOMCの金利決定と声明のトーン、そして今週のビッグテック・半導体決算が一度に重なり、変動性が高まる恐れがあります。外国人の売り越しが続くなか、個人・機関が指数を支える構図がどこまで持ちこたえるかも見どころです。リスクが一つ後退した先に、すぐ次の試金石が待っているわけです。

※ 本稿は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

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