今週(7月第3週)、韓国株はKOSPIが1週間で8.77%急落し、再び6,800台まで押し戻されました。同じ期間、国際原油は14%超も跳ね上がりました。株価と原油が正反対に動いた背景には、「AIバブル」論争によるハイテク株調整と、ホルムズ海峡発の原油急騰という二つの要因が絡み合っていました。二つの流れがなぜ食い違ったのか、今週の市場を数字で追いました。📊

要点(TL;DR)

  • KOSPIの週間終値は6,820.60(前週比-8.77%)、KOSDAQは791.84(-5.44%)と、韓国株が大幅に調整。
  • 国際原油(WTI)は1バレル81.49ドルへ週間14.07%急騰、ホルムズ海峡リスクが原因。
  • 原油急騰によるインフレ懸念とドル高が重なり、リスク資産への投資心理が冷え込んだ一週間。

📉 今週の相場 — KOSPIが8.77%急落、再び6,800台

今週の韓国株は大型株も中小型株もそろって下げ、調整の幅が広がりました。KOSPI指数は6,820.60ポイントで引け、前週より655.34ポイント、8.77%下落しました。KOSDAQ指数も791.84ポイントにとどまり、45.59ポイント、5.44%下げました。

週間で下げ幅が最も大きかったのは7月16日です。この日KOSPIは1日で463.81ポイント、6.37%急落し、6,820.60ポイントで取引を終えました。いわゆる「AIバブル説」が意識され、半導体やハイテク株を中心に売りが膨らんだことが、急落の直接のきっかけとなりました。

米国株もそろって軟調でした。ハイテク株中心のナスダック総合指数が2.90%安の25,520.24ポイントと最も下げ幅が大きく、S&P500指数は1.59%安の7,454.74ポイント、ダウ工業株30種平均は0.93%安の52,146.39ポイントで引けました。韓国と米国のハイテク株が同時に調整を受け、リスク回避の姿勢が目立ちました。

🛢️ なぜ原油は14%も急騰したのか — ホルムズ・リスク

今週の商品市場で最も目立った動きは原油の急騰です。米国産標準油種WTIは1バレル81.49ドルとなり、前週より10.05ドル、14.07%上昇しました。

原油を押し上げた引き金は中東の地政学リスクでした。現地時間7月13日、ドナルド・トランプ米大統領がホルムズ海峡の海上封鎖の再開と通行料の賦課に言及すると、すぐさま原油が急騰しました。一部の集計では、この日1日の上昇幅は2020年5月以来、約6年ぶりの大きさでした。ホルムズ海峡は1日平均およそ2,100万バレルの原油が通る世界の原油輸送の要衝であり、それだけにこの地の緊張がそのまま原油価格に反映されました。

💵 為替・金利・安全資産はどう動いたか

株価が下げるなかでも、市場指標の方向はまちまちでした。ウォン・ドル相場は前週より9.66ウォン下げた1,489.4ウォンで取引され、1,500ウォンを割り込みましたが、依然として高い水準で、為替市場の負担は続きました。

債券市場では、3年物国債利回りが3.852%へ0.089ポイント上昇しました。株価が軟調でも債券利回りが上がったのは、物価と金融政策への警戒感がなお残っているというサインです。一方、米10年物国債利回りは4.547%へやや低下しましたが、金利が下がっても株価がともに弱含んだことで、景気減速への懸念が高まりました。

為替市場ではドル高が鮮明でした。主要通貨に対するドルの価値を示すドル指数は100.73へ0.61ポイント上昇しました。安全資産とされる金の現物価格は1オンス4,012.19ドルとむしろ2.64%下落し、ビットコインも6万4,039ドル前後の小動きにとどまりました。

🔍 株価と原油はなぜ食い違ったのか — 今週の構造

今週の市場を読み解く鍵は、原油と株価が逆方向に動いた背景にあります。原油の急騰がインフレ懸念を再び刺激し、投資家が株式のようなリスク資産を減らす流れにつながりました。

米国債利回りがやや低下したにもかかわらず株価が反発できなかった点も見逃せません。金利だけを見れば株式に追い風となり得ましたが、ドル高とエネルギー価格の上昇という二つの重しが投資心理を押さえつけました。そこへ「AI過剰投資」バブル論争が重なり、これまで相場を主導してきた半導体・ハイテク株が調整を受け、韓国株はこの負担をとりわけ大きく反映しました。

📝 総評

今週の市場は、「AIバブル」論争によるハイテク株調整とホルムズ発の原油急騰が重なり、KOSPIが1週間で8.77%下げる大きな調整に見舞われました。原油が14%超も跳ね上がってインフレ懸念を呼び戻し、ドル高も重なって、リスク回避の姿勢が濃くなった一週間でした。

今後見ておきたい点は三つあります。第一に、ホルムズ海峡をめぐる緊張がさらに高まるかどうかで、原油と物価の道筋が変わり得ます。第二に、「AIバブル」論争が半導体・ハイテク株の調整に波及するのか、それとも一時的な揺れにとどまるのかが鍵です。第三に、7月16日の金融通貨委員会による利上げ後に変わった金融環境のなかで、為替と債券利回りがどう動くかも注目されます。個々の指標というより、これらの流れが互いにどう絡み合うのかを合わせて見る視点が必要と言えそうです。

※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

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