2026年上半期の韓国の情報通信技術(ICT)輸出が2,538億6,000万ドルとなり、半期基準で過去最大を記録しました。国全体の輸出に占めるICTの割合も51.1%まで上がり、初めて過半を超えました。人工知能(AI)サーバー投資が呼んだメモリ半導体とSSDの需要急増が、この新記録を生み出しました。科学技術情報通信部と産業通商資源部が本日(14日)発表した「上半期および6月のICT輸出入動向」を整理します。📈

要点(TL;DR)

  • 📌 上半期ICT輸出2,538億6,000万ドル(前年同期比+120.5%)で半期過去最大、輸出全体の51.1%で史上初の過半
  • 📌 半導体が1,924億3,000万ドル(+162.5%)で実績を牽引、SSDは199億4,000万ドル(+317.5%)で3倍超に急増
  • 📌 ICT貿易収支黒字1,606億5,000万ドル — 従来の年間最大だった2018年(1,132億2,000万ドル)を半期で既に超過

📊 どれだけ増えたか — 上半期2,539億ドル・輸出全体の過半を超える

上半期のICT輸出額は2,538億6,000万ドルで、前年同期(1,151億2,000万ドル)より120.5%増えました。半期基準では過去最大の規模です。注目すべきは、全産業の輸出に占めるICTの割合です。この割合が51.1%と史上初めて過半を超え、韓国の輸出の重心がICTへとはっきり傾いたことを数字で示しています。

月別の流れも新記録の連続でした。6月のICT輸出は月間で初めて500億ドルを超え、このうち半導体一品目が448億ドルを占めました。4月427億ドル、5月478億ドルを経て6月に500億ドルを突破し、上半期を通じて毎月記録を塗り替えた形です。

🧠 何が牽引したか — 半導体1,924億ドル・SSD3倍急増

新記録を牽引した主役は半導体です。上半期の半導体輸出額は1,924億3,000万ドルで前年同期比162.5%増と、過去最高の実績を残しました。世界的にAIサーバー投資が増える中で、広帯域メモリ(HBM)をはじめとするメモリ半導体の需要が急増し、そこに単価上昇まで重なった結果です。

隠れた強者はSSDです。データ記憶装置であるSSDの輸出は199億4,000万ドルと317.5%急増し、コンピュータ・周辺機器部門の成長を牽引しました。AIデータセンターが大容量の記憶装置を大量に買い入れる中で、これまで半導体の陰に隠れていたSSDが立派な輸出の稼ぎ頭として浮上しました。携帯電話も、プレミアム製品の販売増と高付加価値のカメラモジュールなど部品の好調に支えられ、84億ドルと38.0%増えました。

🌎 どこへ向かったか — 対米半導体4倍急増、AIインフラ投資の力

輸出の行き先を見ると、米国市場の存在感が際立ちます。AIインフラ投資がここに集中した結果、上半期の対米半導体輸出は263億9,000万ドルと397.9%急増し、コンピュータ・周辺機器の輸出も119億2,000万ドルと341.9%増えました。ビッグテックが競ってデータセンターを建て、AI演算インフラを拡充する流れが、そのまま韓国の部品・記憶装置の輸出につながった形です。

💰 貿易収支は — 半期で2018年の年間最大黒字を超える

貿易収支の黒字幅も記録的です。輸出額から輸入額を引いた上半期のICT貿易収支は1,606億5,000万ドルの黒字でした。従来の年間基準で最大だった2018年の1,132億2,000万ドルの黒字を、わずか6か月で既に超えた規模です。半導体を軸としたICT産業が、韓国の貿易収支全体を支える柱になっていることを示しています。

⚠️ 押さえておくべき点 — 新記録の裏にある半導体偏重と単価・需要の変数

実績が良いときほど、その中身も併せて見ておく必要があります。今回の新記録は半導体、なかでもAIサーバー向けメモリの需要と単価上昇に大きく依存しています。輸出が増えた理由が数量よりも価格にあるなら、今後メモリ単価が調整されたりAIサーバー投資が減速したりした場合、増加率は速やかに鈍りかねません。実際、半導体株は最近、一日で二桁の上げ下げを行き来するほど変動が大きくなっています。特定の品目・特定の川下需要への依存度が高いという点は、新記録の裏側で必ず押さえておくべき論点です。

総評

今回の上半期ICT輸出は、「過去最大」という言葉を複数の指標で同時に塗り替えました。輸出額2,538億6,000万ドル、輸出全体の初の過半(51.1%)、半導体1,924億3,000万ドル、貿易収支黒字1,606億5,000万ドルまで、AIインフラの拡散という世界的な流れが、韓国の半導体・記憶装置産業の実績へと直結していることを示しています。ただし成長の軸が半導体単価とAIサーバー需要の一方に偏っている以上、この流れが続くかどうかは、下半期のメモリ価格とビッグテックの投資の強さにかかっています。新記録に安心しきるより、その構成の均衡まで併せて見守るべき時です。

※ 本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。

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