今年のソウルのマンションのチョンセ(保証金型賃貸)累積上昇率が5.10%まで上がり、売買の累積上昇率(5.11%)にほぼ追いつきました。差はわずか0.01ポイントで事実上同水準であり、売買は73週連続で上昇を続けています。さらに本日(7月5日)から華城市東灘区・龍仁市器興区・九里市が土地取引許可区域に指定され、6月最終週の統計は規制強化直前の首都圏市場を映す最後のスナップショットとなりました。本日は韓国不動産院の6月第5週の動向と、新たな規制地域の指定を合わせて整理します。🏠

要点(TL;DR)

  • 6月第5週(29日基準)ソウルのマンション売買 +0.27%、73週連続上昇 / チョンセ +0.30%
  • ソウルのチョンセ累積上昇率5.10% ≈ 売買累積5.11%、逆転目前(許可区域の実居住義務でチョンセ物件が急減)
  • 6月30日、東灘・器興・九里を投機過熱地区・調整対象地域に指定 → 7月1日に規制発効、本日(7月5日)から土地取引許可区域を適用

📊 6月最終週、ソウルの住宅価格はどう動いたのか?

ソウルのマンション売買価格は6月第5週に0.27%上がり、73週連続で上昇しました。ただし上げ幅は1週間前より0.03ポイント縮小しました。韓国不動産院が7月2日に発表した6月第5週(29日基準)の週間マンション価格動向に含まれる数値です。昨年2月第1週に上昇へ転じて以降、1年5カ月間、一度も下落していません。

目を引くのは、上昇を牽引する地域が変わりつつある点です。自治区別では、道峰区が0.37%で最も高く、東大門区・城北区が各0.36%、九老区0.35%、蘆原区0.33%、中浪区0.32%と、相対的に価格負担の軽い地域が強含みでした。一方、江南区は0.21%、瑞草区は0.19%に上げ幅が縮小し、松坡区だけが0.32%と上げ幅を広げました。上級地が一服する間に、買い需要が中価格帯・外郭へと移る流れが鮮明です。

🔄 チョンセが売買を追い抜くとはどういう意味か?

チョンセ累積上昇率が売買に追いついたということは、チョンセ価格の上昇圧力がそれだけ構造的だという意味です。今年のソウルのマンションのチョンセ価格累積上昇率は5.10%で、売買累積上昇率5.11%と事実上同水準まで上がりました。6月第5週のソウルのチョンセは0.30%上がり、前週(0.35%)より上げ幅は鈍化したものの、上昇基調そのものは崩れませんでした。

チョンセを押し上げる力は物件不足です。土地取引許可区域で実居住義務が強制され、賃貸に出せるチョンセ物件が急減しました。自治区別でも城北区が0.48%で最も高く、道峰区0.47%、城東区0.46%、蘆原・衿川・江東区が各0.42%、松坡区0.39%と、売買と同様に中価格帯地域のチョンセの強さが目立ちました。チョンセが上がると、購入のハードルが低い地域では「いっそ買おう」という需要に移りやすく、売買とチョンセがともに上がる悪循環の構造が定着しつつあります。

🚧 本日から東灘・器興・九里は何が変わるのか?

6月30日に政府がこの3カ所を規制地域に指定したことで、本日(7月5日)からマンションを買うには管轄自治体の許可が必要になります。国土交通部は6月30日、華城市東灘区、龍仁市器興区、九里市を投機過熱地区・調整対象地域に新規指定しました。規制地域の効力は7月1日から、土地取引許可区域の効力は7月5日から発生し、許可区域の指定期間は2027年12月31日までです。京畿道が指定した土地取引許可区域の面積は170.5km²に及びます。

規制の内容は強力です。無住宅者の担保認定比率(LTV)が40%に下がり、有住宅者の住宅担保ローンは事実上封じられ、住宅ローンの上限も最大6億ウォンに制限されます。分譲当選の再当選制限(7〜10年)や分譲権の転売制限(1〜3年)も適用されます。チョンセを抱えて家を買ういわゆる「ギャップ投資」も難しくなります。

指定の背景には半導体特需があります。東灘・器興はサムスン電子・SKハイニックスの成果給支給や半導体投資への期待が住宅価格の上昇心理を刺激し、九里市はソウルに隣接する駅勢圏の需要が続きました。実際、今回の統計で東灘区は1.46%上がり、依然として1%台の上昇率を維持し、今年の累積上昇率は13.00%に達しました。器興区も0.39%上がって上げ幅を広げ、九里市は0.30%上昇しました。ただし今回の6月第5週の統計は規制指定前の市場状況のみを反映したものであり、規制の効果は次回の統計から確認される見通しです。

🗺️ 京畿南部と地方はどうか?

首都圏南部は依然強含み、地方は横ばいと、温度差が大きい状況です。京畿では、城南水汀区(0.43%)・盆唐区(0.41%)、水原霊通区(0.41%)、安養東安区(0.39%)、光明市(0.38%)など南部の主要地域が上昇を続け、京畿全体は0.19%上昇しました。仁川は0.04%上がり、首都圏全体の売買価格は0.20%上昇しました。

一方、非首都圏は5週連続で横ばいを維持しました。5大広域市は0.01%下落し、世宗市と8つの道は変動がありませんでした。全国のマンション売買価格は0.09%、全国のチョンセ価格は0.11%上昇しました。首都圏へ需要が集中する二極化が続いています。

🏛️ 7月の不動産総合対策はいつ、何を盛り込むのか?

政府は税制と供給を合わせた不動産総合対策を7月中に打ち出す予定です。李在明大統領は6月の就任1周年会見で「不動産税制の問題は7月ごろに可能だろう」と述べました。対策の骨格は、実居住の1住宅者は保護しつつ、非居住・投機目的の保有者の税負担を高める「実居住中心」の課税とされています。総合不動産税の公正市場価額比率の調整や、譲渡所得税の長期保有特別控除を保有期間ではなく実居住期間中心に再設計する案が有力視されています。供給面では、都心の小規模な用地を活用した都市型生活住宅・オフィステルの供給拡大などスピード戦が予告されています。ただし具体的な税率や発表時期はまだ確定していないため、公式発表の内容を確認する必要があります。

✍️ 総評

今週の首都圏不動産の要点は2つです。第一に、ソウルのチョンセ累積上昇率(5.10%)が売買(5.11%)にほぼ追いつき、チョンセ発の不安が構造的に固まりつつある点です。土地取引許可区域の実居住義務がチョンセ物件を減らし、それが再び売買需要を刺激する連結の輪が確認されます。第二に、6月30日の東灘・器興・九里の規制指定と、本日(7月5日)からの土地取引許可区域適用によって、首都圏市場が変曲点を迎えた点です。LTV40%・ギャップ投資封じという強い規制が、半導体特需で過熱した地域の上昇を鎮めるのか、それとも規制を避けた隣接地域へ需要が移る「風船効果」につながるのかが注目点です。ここに7月の総合対策の税制・供給の方向が加われば、下半期の市場の行方が相当部分見えてくると見られます。上昇率の絶対値よりも、「どこが、なぜ上がるのか」という構造を合わせて見るべき時点です。

※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

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