💸 韓国2027年最低賃金、労働側1万1,900ウォン対経営側1万360ウォン — 7月中旬決着、争点と日程を総整理
韓国の2027年最低賃金は、7月中旬の決定を前に労働側1万1,900ウォン、経営側1万360ウォンとなり、差は1,540ウォンまで縮まりました。今年(1万320ウォン)からそれぞれ15.3%、0.4%引き上げた修正案です。6月18日の全員会議で業種別差別適用が否決され、2027年もすべての業種に同じ金額が適用されることはすでに確定しています。法定期限は過ぎたものの、最低賃金委員会は7月中旬までに案を政府へ提出しなければならず、雇用労働部長官は8月5日までに確定・告示します。本稿では大詰めを迎えた2027年最低賃金審議の争点と日程を整理します。💸
要点(TL;DR)
- 2027年最低賃金審議が大詰め:第2次修正案で労働側1万1,900ウォン・経営側1万360ウォン、差は1,540ウォン
- 6月18日に業種別差別適用が否決 → 2027年度は単一最低賃金の適用が確定
- 日程:7月中旬に政府提出 → 8月5日までに長官が確定・告示、2027年1月1日施行
💸 今の最低賃金はいくらで、どう決まったのか?
今年の最低賃金は時給1万320ウォンで、17年ぶりの労使合意で決まりました。2026年適用の最低賃金は時給1万320ウォンで、2025年(1万30ウォン)より290ウォン(2.9%)上がりました。週40時間・月209時間基準の月額換算は215万6,880ウォンです。この金額は2025年7月に労使が採決によらず合意で定めた結果で、17年ぶりの合意成立という点で異例でした。
最低賃金は毎年、労働側(勤労者委員)・経営側(使用者委員)・公益委員が参加する最低賃金委員会で決定されます。両者が最初の要求案を出し、修正案をやり取りしながら差を縮める方式で、合意できなければ公益委員案をめぐって採決します。こうして決まった案を雇用労働部長官が確定・告示すると、翌年1月1日から適用されます。
🔑 2027年審議の争点は何か?
最初に決着した争点は「業種別差別適用」で、6月18日に否決されました。最低賃金委員会は6月18日の全員会議で、業種に応じて最低賃金を別々に設定する案を採決にかけましたが、過半数の同意を得られませんでした。これにより2027年もすべての産業に同一の最低賃金が適用される単一体系が維持されます。
残る核心の争点は、結局「金額」です。労使は最初の要求案から大きな差で出発しました。6月23日に示された最初の要求案を見ると、労働側は今年より16.3%高い時給1万2,000ウォン(月250万8,000ウォン)を、経営側は今年と同じ1万320ウォンの据え置きを示しました。その後、修正案をやり取りして差を縮め、一部報道によると第2次修正案で労働側は1万1,900ウォン(今年比+15.3%)、経営側は1万360ウォン(+0.4%)を示し、差は1,540ウォンに縮まりました。
⚖️ 労働側と経営側はなぜ対立するのか?
両者の論理は「実質賃金」と「累積引き上げ負担」に分かれます。労働側は低賃金労働者の実質賃金が後退した点を前面に出しています。2023〜2025年の最低賃金平均引き上げ率が2.37%で、同期間の平均物価上昇率(2.66%)を下回り、実質賃金が事実上削られたという主張です。生計費に追いつくには二桁の引き上げが必要だという立場です。
経営側はこれまでの累積引き上げ幅と零細事業主の支払い能力を強調します。直近10年間の最低賃金引き上げ率(79.7%)が同期間の物価上昇率(22.9%)を大きく上回り、現在の水準が単身・低賃金労働者の生計費を満たしているとして据え置きを主張しました。自営業・小商工人の人件費負担が限界に達したという訴えも併せて出しています。
📅 いつ、どのように最終確定するのか?
最終確定までの日程は8月初めまで続きます。2027年度最低賃金の法定審議期限は、雇用労働部長官の審議要請日から90日目にあたる6月末でしたが、労使間の差で期限を越えました。最低賃金委員会は残る行政手続きを考慮し、7月中旬までに最低賃金案を長官へ提出しなければなりません。
その後の手続きは決まった順序を踏みます。雇用労働部長官は提出された案をもとに、異議申し立て手続きなどを経て、8月5日までに2027年度最低賃金を確定・告示します。確定した最低賃金は2027年1月1日から全国すべての事業場に同一に適用されます。
総評
2027年最低賃金審議は「単一適用」という大枠が確定し、あとは1,540ウォン前後に縮まった金額差をどう埋めるかが残りました。例年そうであるように、労使合意が最後まで成立しなければ、公益委員が示す仲裁案(公益委員案)をめぐる採決で決着がつく可能性が高いです。
今後注目すべき点は三つです。労使がさらなる修正案で合意に至るか、それとも公益委員案の採決に進むかがまず一つです。最終的な引き上げ率が、物価・生計費と零細事業主の負担との間でどのあたりに落ち着くかも焦点です。最後に、決まった引き上げ率が来年の内需や雇用、自営業の景気にどう影響するかを見守る必要があります。具体的な確定金額と日程は、最低賃金委員会と雇用労働部の公式発表でご確認ください。
※ 本稿は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。
出典