6月の消費マインドは2カ月連続で改善しましたが、消費者はむしろ「金利も上がり、住宅価格も上がる」という方向へ期待を急速に移しています。韓国銀行が発表した6月の消費者動向調査で、消費者心理指数(CCSI)は前月比0.5ポイント上昇の106.6となり、2カ月連続で100を上回りました。ところが同じ調査で、金利水準見通しは9年6カ月ぶりの大幅上昇を記録し、住宅価格見通しも5カ月ぶりの高水準となりました。半導体輸出の好調と株式市場の活況が生んだ楽観論の裏で、金利と住宅価格をめぐる不安が同時に育っているというサインです。

要点(TL;DR)

  • 6月CCSI 106.6(+0.5p)、2カ月連続で基準線100超え — 半導体輸出・株高が背景。
  • 金利水準見通しCSI 126(+12p)、2016年12月以来9年6カ月ぶりの大幅上昇 — 消費者は「利下げ」ではなく「利上げ」を見ている。
  • 住宅価格見通しCSI 120(+8p)、1月以来の高水準 — ソウル・京畿のマンション売買・チョンセの強さが期待を刺激。

消費マインドはなぜ2カ月連続で改善したのか

6月の消費マインド改善を支えた力は、半導体を先頭にした輸出好調と株価上昇です。韓国銀行が6月22日に公表した消費者動向調査で、CCSIは前月比0.5ポイント上昇の106.6となりました。5月に続いて2カ月連続で基準線の100を上回ったものです。この指数が100を上回ると、長期平均(2003年1月〜2025年12月)より消費者が景気を楽観しているという意味になります。

詳細項目を見ると回復の質感が表れます。現在生活形便CSIは94で1カ月で1ポイント上昇し、生活形便見通し(97)、家計収入見通し(100)、消費支出見通し(110)は前月の水準を維持しました。輸出と株式市場が押し上げた期待が、家計の体感する暮らし向きへ少しずつ広がる姿です。

消費者はなぜ「利下げ」ではなく「利上げ」を見るのか

今回の調査で最も目立った変化は金利の期待です。金利水準見通しCSIは126で、前月より12ポイントも上昇しました。2016年12月以来9年6カ月ぶりの大幅上昇で、これから金利が今より上がると見る消費者が急速に増えたという意味です。

背景には市場金利の上昇と物価・為替の負担があります。韓国銀行の基準金利は今年1月に年2.5%で据え置かれて以来、そのまま維持されています。しかし債券市場の金利が動き、ウォン/ドル相場が1,500ウォン台の高水準にとどまるなか、追加利下げ期待が急速に冷えました。景気減速を理由に利下げを織り込んでいた雰囲気が、物価と為替を意識した「据え置き長期化、あるいは利上げ」へと移りつつあるわけです。

住宅価格の期待はなぜ再び熱を帯びたのか

住宅価格見通しCSIは120で、前月より8ポイント上昇し、1月(124)以来5カ月ぶりの高さとなりました。ソウルや京畿など首都圏を中心に、マンションの売買価格とチョンセ価格の上昇幅が拡大したことが直接の背景です。

ここに半導体景気の好調による株価上昇と、IT部門の成果給支給への期待が加わり、買い意欲を刺激しました。資産価格が上がり懐が厚くなるという期待が、「今のうちに買うべきだ」という住宅の買い意欲へとつながります。6月に入りソウルのマンション価格が規制下でも選別的に強さを見せた流れとも重なります。

物価の期待はどこへ向かっているのか

期待インフレは上昇圧力のなかでも比較的安定を保ちました。今後1年の期待インフレ率は2.8%で前月と同じでした。消費者物価の上昇幅拡大や高為替のように物価を押し上げる要因はありましたが、中東情勢の安定への期待と、今後の金融引き締めの可能性への予想がこれを相殺したと韓国銀行は説明しています。3年後の期待インフレ率は2.7%で0.1ポイント上昇し、5年後は2.6%で前月と同じでした。

総評 — 楽観の中で育つ二つの不安

6月の消費者動向調査は、「良くなったマインド」と「大きくなった心配」が一つの調査の中で共存している点に意味があります。要点だけを抜き出すと、半導体・株式市場が押し上げた消費楽観(CCSI 106.6)の裏で、金利(見通し126、9年半ぶりの大幅上昇)と住宅価格(見通し120、5カ月ぶりの高水準)の期待が同時に熱を帯びています。

押さえておきたい点は二つです。第一に、消費者が利下げではなく利上げへ傾くことは、家計の利払い負担と物価・為替への警戒が生きているというサインです。第二に、住宅価格見通しが再び上がった分、首都圏の買い意欲と政府の家計債務・融資規制が今後どう衝突するかが、下半期の不動産市場の注目点になり得ます。次回の金融政策方向会合と7月の物価・雇用指標が、これらの期待を裏づけるのか、それとも巻き戻すのかを見守る必要があります。

※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

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