ソウルのマンション売買価格は2026年6月に入っても上昇基調を続けています。韓国不動産院の6月第1週の週間動向によると、ソウルは0.25%、首都圏は0.14%上昇した一方、地方は横ばい(0.00%)にとどまりました。強力な融資規制と土地取引許可制が続くなかでも、江南・狎鴎亭(アックジョン)のような中核立地では最高値の取引が途切れません。今回はこの「規制下での選別的な強さ」と、ソウルと地方の二極化の流れを数値で整理します。

要点(TL;DR)

  • 6月第1週:ソウル+0.25%、首都圏+0.14%、地方は横ばい — 上昇はソウルと中核首都圏に集中
  • 整備事業・交通の期待がある地域が首都圏を牽引:華城・東灘(+0.60%)、光明(+0.43%)、城南・寿井(+0.42%)
  • 6月第3週、狎鴎亭シンヒョンデ11次の専有183㎡が94億ウォンで取引され週間最高値 — 中核立地の高額取引は依然継続

6月のソウル価格はどこまで上がったか?

ソウルのマンション売買価格は6月も上昇の流れを保っています。韓国不動産院が発表した2026年6月第1週の週間マンション価格動向では、全国が0.07%上昇するなか、首都圏は0.14%、ソウルは0.25%上昇し、地方は0.00%と足踏みしました。新築・大規模団地・駅近団地を中心に上昇取引が着実に続いた点が、ソウルの上昇を支えました。

上昇の重心は明らかにソウルと一部の首都圏に偏っています。これに先立つ5月第3週には、ソウルの価格が0.31%上昇し、上昇幅が一時さらに急になる場面もありました。春を経て一度ペースが上がり、6月に入って0.2%台へやや和らいだ格好です。ただし方向そのものは依然として上向きです。

首都圏ではどの地域が最も上がったか?

首都圏の上昇は、整備事業・交通の好材料がある特定地域に集中しました。6月第1週時点で華城・東灘区が0.60%と首都圏で最も高い上昇率を記録し、光明市が0.43%、城南市・寿井区が0.42%で続きました。ニュータウンのインフラが定着した地域や、再開発・再建築の期待が大きい地域へ買いが集まる流れです。

一方、地方は横ばいにとどまっています。同じ期間に地方のマンション価格が0.00%を記録したことは、全国平均を押し上げた力が事実上ソウルと中核首都圏から出ていることを意味します。同じ「全国上昇」という表現のなかでも、地域ごとの温度差が大きい点を併せて見る必要があります。

融資規制下でも江南の最高値が続く理由は?

規制が強くても、中核立地の高額取引は止まっていません。ビズハンクックの実取引集計によると、6月15〜19日に江南区狎鴎亭洞のシンヒョンデ11次・専有183.41㎡が94億ウォンで取引され、週間最高値を記録しました。6月第2週にも、江南区開浦洞のヒョンデ1次・専有177.19㎡が40億ウォンで取引されました。江南・松坡・龍山の漢江沿いに加え、学区と整備事業の期待が重なる城東・麻浦・陽川などでも20億ウォン台の取引が続いています。

これは市場全体が回復したというより、資金が希少性の高い中核立地へ選別的に向かう現象に近いといえます。政府は2025年の6月27日融資規制、9月7日の供給拡大、10月15日の土地取引許可区域の拡大に続き、2026年4月には多住宅者・賃貸事業者の首都圏規制地域における住宅担保ローンの満期延長を原則的に禁じる家計負債管理策まで打ち出し、資金の流れを締めました。それでも現金の動員力を備えた需要は、「長く待つ価値がある」と見る団地に集まっています。

今後の市場の圧力はどこから来るか?

売買の様子見が長引くほど、チョンセ(保証金型賃貸)側の上昇圧力が強まり得る点が変数です。先のチョンセ市場の動向でも、首都圏のチョンセ価格が上昇基調を示し、ソウルが相対的に高い上昇率を記録しました。チョンセ需要に対する供給不足が続けば、立地の良い団地を中心に賃貸市場の上昇圧力が当面続く可能性が高いです。売買を見送った需要がチョンセに流れる構図が繰り返されれば、売買とチョンセが互いを刺激する流れが現れることもあり得ます。

公示価格・保有税の変数も注目すべき部分です。2026年3月にソウルの共同住宅公示価格が約19%急騰し、直近5年で最高値を記録しました。政府が現実化率を69%に据え置いたにもかかわらず、総合不動産税の対象者は53%増えたとの調査結果が出ています。保有コストの負担が増せば、多住宅者が物件を売りに出すかどうかが、下半期の需給のもう一つの変数になり得ます。

総評

6月の不動産市場の核心は「規制下の二極化」です。ソウルと中核首都圏は上昇し、地方は止まったままという構図が6月も続き、そのなかでも整備事業・学区・漢江沿いといった希少立地へ資金がいっそう集まっています。強い融資規制と土地取引許可制が取引量を抑えるなかでも中核立地の最高値が出るという事実は、この市場が価格よりも「どこにある物件か」で動いていることを示しています。

押さえるべきポイントは三つです。まず、週間の上昇幅が5月の0.3%台から6月の0.2%台へ鈍化する傾向なのか、引き続き確認する必要があります。次に、売買の様子見が長引いたときにチョンセが受ける圧力の強さです。最後に、公示価格・保有税の負担が多住宅者の売却につながるかどうかです。数値と政策を併せて見ながら、地域ごとに異なるアプローチをとる視点が、今ほど重要な局面はありません。

※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。

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